トラクターの爪交換方法と注意点|正しい向き・交換時期・安全作業のポイント
作業機
※以下、掲載動画のAI自動書き起こしを使用させていただいております。
トラクターのロータリー爪は土を耕す上で重要な消耗部品です。
摩耗したまま使い続けると耕うん効率が落ちるだけでなく、機械への負担や故障の原因にもなります。
この記事では、トラクターの爪交換時に必要な知識と正しい作業手順、注意点を解説します。
爪交換の前に必ず行う安全対策
- ロータリーを一番上まで上げる
- 油圧ロックを必ずかける(エンジン停止状態で)
→ 落下防止のため必須。 - ロータリーカバーを上げる
→ 機種によってはハンドルやロックピンで固定。 - 落下防止ピンを確認
→ 万一に備えた二重・三重の安全確保。
これらを徹底することで、作業中の事故を防ぐことができます。
爪の正しい向きと取り付け方
- 爪は曲がり部分を下向きに取り付けるのが基本。
- ボルト穴の形状で向きを判断できる:
- 六角穴側にボルトを差し込み、ナット側に爪の曲がりがくるようにする。
- 隅の特殊な位置ではナットの位置が逆になる場合があるので要確認。
- 「変形爪」や特殊な爪は、専用ブラケットにしか取り付けできないため注意。
草巻き防止ワイヤーと草削りプレート
- 草巻き防止ワイヤー
- 向きを間違えるとブラケットに干渉し破損の原因に。
- 隙間がない場合は片方を上、反対側を下に取り付ける。
- 草削りプレート
- 巻き付いた草を削る役割。
- 取り付けボルトは他より長いので混同しないように管理する。
爪交換に必要な工具
- メガネレンチ(17mm/19mm)
- インパクトレンチ(作業効率アップ)
- ハンマー(固着時の補助用)
※ PTO(動力切替)の機構によっては専用ロック工具が必要な場合あり。
締め付けの注意点
- 爪ボルトは下方向に押さえながら締め付けると緩みにくい。
- 作業後は必ず 増し締め を行う。
- 緩んだまま使うとブラケットが摩耗し、交換費用が増大する。
爪の減りやすい場所と交換時期
- 減りやすい場所
- 変形爪(泥が詰まりやすい)
- タイヤ直下の爪(土が硬く踏み固められている部分)
- 交換時期の目安
- 爪の長さが 約2cm になったら交換推奨。
- 早めの交換が作業効率を高め、機械の負担を軽減する。
爪のレイアウト調整(内盛り・外盛り)
- 内盛り:土を中央に寄せる配置
- 外盛り:土を外側に寄せる配置
- 作業目的に応じて爪の向きを変えることで、効率的な耕うんが可能。
爪交換時の追加点検ポイント
- チェーンケースのカバー:穴あきや摩耗がないか確認
- チェーンケースのオイル漏れ:ギアの異常やベアリングのガタつきを点検
- 爪ボルト:2回に1回は新品に交換すると緩みにくい
まとめ
- 爪交換は 安全対策 → 爪の向き確認 → 正しい締め付け → 増し締め が基本。
- 爪の減りやすい部分を理解し、早めの交換で作業効率アップ。
- レイアウト変更で作業目的に応じた耕うんが可能。
- 爪交換とあわせて オイル漏れやブラケットの状態も点検 するのが望ましい。
正しい交換方法を守ることで、トラクターを長く快適に使うことができます。
※ここで紹介している方法はあくまで一例です。機種や状況によって結果が異なる場合がありますので、実施の際はご自身の判断で安全に作業してください。
なお、当サイトの情報を参考にして行われた作業・整備等により生じたいかなる損害についても、当サイトおよび運営者は一切の責任を負いません。
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