ロータリーのオイル交換方法|チェーンケース・ベベルギヤケースの正しいメンテナンス
作業機
※以下、掲載動画のAI自動書き起こしを使用させていただいております。
トラクターのロータリーには チェーンケース と ベベルギヤケース があり、それぞれ独立してオイルが入っています。
定期的にオイル交換を行うことで、チェーンやギヤの摩耗を防ぎ、ロータリーを長持ちさせることができます。
本記事では、ロータリーのチェーンケース・ベベルギヤケースのオイル交換手順や注意点を詳しく解説します。
ロータリーオイルの種類と特徴
- 使用オイル:ギヤオイル90番(指定あり)
- 特徴:非常に硬いオイルで、抜きにくく注入にも時間がかかる
- 量の目安:
- チェーンケース:約1.2リットル
- ベベルギヤケース:約2.5リットル
※エンジンオイル(30番程度)と比べるとかなり粘度が高いので、必ず指定された90番を使用してください。
オイル交換のタイミング
- 使用後すぐ(掘った後)に交換すると、オイルが柔らかくなって抜けやすい
- オフシーズンでも交換する場合は、エンジンをかけて 10〜15分程度暖機 してから行うと効率的
チェーンケースのオイル交換手順
- 暖機後に作業開始
PTOを回し、オイルが柔らかくなった状態で行う。 - ドレンボルトを外す
- 下部のドレンボルトを緩めてオイルを抜く
- 出が悪い場合は給油口を開け、空気を入れて流れを良くする
- オイルを注入
- ジョッキを使って90番ギヤオイルを注ぐ
- 検油ボルトからオイルが出てきたら規定量到達のサイン
- ボルトは力いっぱい締めず「適度な抵抗」で止める
ベベルギヤケースのオイル交換手順
- ロータリーを外して作業(狭く危険なため推奨)
- ドレンボルトを外す
- 一番下のボルトからオイルを抜く
- 白く濁っていれば水混入、泥が出れば要注意
- その場合は農機具屋で修理推奨
- 新しいオイルを注入
- 2.5リットルの90番ギヤオイルを注入
- ゲージや検油口で量を確認
点検と一緒に行うべきこと
- オイルシールの漏れ確認:爪軸付近に滲みがないか点検
- 鉄粉チェック:オイルに鉄粉が混ざっていればギヤ摩耗のサイン
- 泥や水の混入:ケース破損やシール劣化が考えられる
オイル交換は「機械の健康診断」と同じ。定期的に状態を確認することで、早期発見・安価な修理につながります。
グリスアップも忘れずに
- ユニバーサルジョイント
- リフトロッド
- 可動部各所
これらにもしっかりグリスを塗布しないと「固着・かじり・外れないトラブル」の原因になります。
交換を怠った場合の修理費用例
- チェーンケースに泥が入る → チェーン伸び・ケース破損 → 修理代 約20万円
- ベベルギヤに水や泥が入る → ベアリング損傷・ギヤ破損 → 修理代 約15万円
安いオイル代を惜しむより、毎年シーズン後に必ず交換するのが賢明です。
まとめ
- チェーンケースとベベルギヤケースは独立しているため、それぞれオイル交換が必要
- ギヤオイル90番を使用し、指定量を守る
- 使用後すぐ、または暖機してから交換すると効率的
- 定期交換は故障防止と早期発見につながり、結果的にコスト削減になる
ロータリーを長く安心して使うためには、毎年使用後のオイル交換とグリスアップが必須です。
※ここで紹介している方法はあくまで一例です。機種や状況によって結果が異なる場合がありますので、実施の際はご自身の判断で安全に作業してください。
なお、当サイトの情報を参考にして行われた作業・整備等により生じたいかなる損害についても、当サイトおよび運営者は一切の責任を負いません。
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